デイサービスでは、介護サービスに加えて、機能訓練が行われるケースがあります。この機能訓練というのは、利用者が日常生活を送るうえで必要となる身体の機能を維持および向上を目的に行われるトレーニングのことで、その内容は大きく3つのカテゴリーに分けることができます。まず、1つ目のカテゴリーは認知症を予防するために行われる訓練です。年齢とともに脳の認知能力はどうしても衰えていってしまうので、なるべく頭を活性化させるためにパズルやクイズといった頭の体操を行ったりします。また、ある程度症状が進行している場合には、指回しなどの物理的な刺激を与える運動を行ったりするのです。
2つ目のカテゴリーは、日常生活で必要な動作を支障なく行えるようにするための訓練になります。1人で立ち上がったり、着替えたりすることができないような要介護者に対して、自分だけでそういった行動が行えるように様々なトレーニングが行われるのです。人によって必要となるトレーニングが異なるので、利用者個々に合ったメニューが用意されるのが一般的です。
3つ目のカテゴリーは、誤嚥を予防するために行われる訓練です。誤嚥性肺炎が高齢者の死因の上位にあげられることからもわかるように、歳をとってからの誤嚥は命にかかわるもの。その予防として、顔の筋肉や舌、喉などを集中的に鍛える必要があります。具体的には、発声練習を行ったり、割り箸をくわえたりといったトレーニングです。